輪廻転生
私たちの惑星、地球では、天上界の方針で、輪廻転生というシステムが採用されています。このシステムでは、私たちの魂は、定期的に地上に生まれてきます。長い魂の歴史からみれば、地上の人生はいっときのものです。肉体が死を迎えると、もとの高次元世界に戻ることになります。魂としては、高次元世界に霊体として存在するのが本来の姿なのです。
この世の人生は、あなた自身が主人公の舞台のようなものです。ただひと時、その役を演じているということなのです。この世に生まれる時、すべての記憶がなくなります。みんなゼロからの人生を生きるのです。ただし、この世の人生の課題は、生まれる前にあなた自身が決めたものです。その人生をどう生きるかは、あなた自身の問題です。死後あの世に戻った時に、すべての判断と評価が行われます。
地球で輪廻転生システムが採用されている理由は、私たちの魂の進歩にとって効率がよいからです。一般的に、ゼロから出発する人生は、その魂にとってすべてが新しい経験で得るものが大きく、魂が成長する度合いが高いと考えられます。また、地球には60数億という人口の数倍もの数の魂が存在します。たかだか数十年という肉体寿命はとても短いものですが、多くの魂が効率よく学習するためでもあるのです。
以下、地球の輪廻転生システムの特徴を考えてみましょう。
(1) まず、多様な経験を積むことができるということ。
実際、私たちは多くの国に生き、また、多くの時代に生きることで、その経験と人格を得ることができました。それぞれの人生でどのような生き方をしようとしていたか、そして、何をなし、何をなし得なかったか。その生き方が真剣であればあるほど、いろいろなものを手に入れることができたといえます。その時点での環境や状況によって、多くのバラエティーがあり、そこから得られる経験のエッセンスが智慧として、魂の中に刻まれていくのです。認識力についても少しずつ力がついてきたといえるでしょう。
(2) 専門性と学びの深さということ。
私たちは、ひとつの人生において、いろいろな計画を立てます。ただし、その人生におけるテーマというものはあります。たとえば、ある人においては、科学なら科学の領域での専門性をさらに磨いていこうとか、逆に、これまで科学はあまりやってなくて、専門外だけれども、今回は科学をやってみようということもあります。芸術の分野でも、医学の分野でも、あるいは、結婚して家庭を持つということであっても、みな同じです。その人が生まれる前に立てた計画にそって、いろいろなことを学ぶのが地上の人生なのです。
(3) 過去の人生の修正ということ。
過去の人生において、魂にゆがみが生じるような生き方があった場合、これを調整するための機会が、次の人生で与えられます。正確には、与えられるというよりは、自らそのような計画を立て、地上に生まれるということがあります。自由意志があるために、地上の人生において、すべて誤りなく生きるというわけにはいかないかもしれません。魂のゆがみを修正することなく人生を終わってしまうこともあります。次の人生において、このゆがみを是正しようとする場合、前回とは逆の環境を選んで生まれてくることもあるようです。ゆがみが大きすぎる場合は、数回の人生に分けて、修正するという方法がとられることもあります。いずれにしても、間違えても、またやり直せばよいのです。
(4) 使命をもって転生すること。
もうひとつのスタイルとしては、使命をもって地上に転生してくる場合があります。これは、光の天使と呼ばれる人たちの場合です。天上界には、地上における文明を展開していく計画があります。この計画遂行のために、光の天使と呼ばれる人たちが地上に生まれてくることがあるのです。これは、個人的な課題だけではなく、使命を帯びて生まれてくるということです。ただ、使命を帯びて生まれても、地上の状況が変化したり、本人の意志があるので、必ず使命が遂行できるかどうかはわかりません。この世の人生には、そのような難しさがあります。
(5) 地球の総決算期ということ
現時点は、地球の文明として総決算の時期であるといわれています。個々の魂にとっても、現代の地上への転生は特別な意味があります。これまでの魂経験を通じて、総決算の時期でもあるのです。地球は今、悪想念に満ち、多くの対立と矛盾が表面化しています。今この時代に生まれている人は、過去さまざまな時代に、さまざまな国と宗教の中に生まれてきて、ここに至っていることを自覚することが必要です。今敵対している国や宗教は、かつて自らが生きた国や宗教かもしれないのです。かつての自分自身と対立するのは、とても愚かなことではないでしょうか。このような視点を持っていただきたいのです。
永遠の魂と自由意志 | 原因結果の法則